現在、スーパーやコンビニなどでもよく目にするようになった「グルテンフリー食品」
グルテンフリーは体に良い、健康的だというイメージがあると思いますが
僕の意見としては、健常者がグルテンフリーにする必要はないと思っています。
今回は、そんなグルテンについて解説し、グルテンが悪いといわれる所以、グルテンフリーにする必要がある人、ない人について解説していきます。
是非最後まで御覧ください。
グルテンとは
グルテンとは、小麦や大麦、ライ麦やオーツ麦などの穀物に含まれるタンパク質です。
弾力があって伸びにくい性質を持つ、「グリアジン」と、弾力は弱いが粘着力があって伸びやすい性質を持つ、「グルテニン」という2つのタンパク質が水を含んだものがグルテンといわれます。
このグルテンがあることで、柔らかいパンなどを作ることができます。
グルテンが悪いといわれる理由
グルテンが悪いといわれる所以は以下の通りです
・グルテンに含まれる糖質である、アミロペクチンAが血糖値を急激に上昇させること
・グリアジン(グルテンの構成物質)が消化されたとき、「エクソルフィン」と呼ばれる物質に分解され、これが脳を破壊すること
・グリアジンが腸内トラブルの原因になること
・腸内の柔毛にグルテンが被さり吸収しようとすることで、タイトジャクションが広がってしまい炎症を引き起こす事
・リーキーガット症候群を引き起こす可能性があること
リーキーガット症候群
リークは漏れる、ガットは腸のことで、腸の粘膜から物質が漏れだした状態を指します。
グルテンを摂取することで腸の粘膜が傷つき、栄養を吸収する穴が拡大。
その結果、未消化のタンパク質や細菌、ウイルス、化学物質などの異物までも取り込まれてしまい、アレルギーや免疫力低下につながるとされています。
健常者はグルテンフリーにする必要はない
最初に書いた通り、私は健常者はグルテンフリーにする必要はないと考えています。
理由としては、全粒穀物に含まれる食物繊維や栄養素の摂取が減少してしまうからです。
全粒穀物には、マグネシウム、マンガン、ビタミンB6、葉酸塩、ビタミンEなどの体にとって大切な栄養素が含まれています。
グルテンフリーが必要な人
健常者には、グルテンフリーは必要ないといいましたが、「小麦アレルギー」か「セリアック病」
の人はグルテンフリーにする必要があります。
セリアック病とは
体内でグルテンを分解することができず、身体がその分解できなかったグルテンを異物だと判断して、免疫システムが過剰に働くことで、腸内を刺激して慢性的な炎症を起こす病気です。
昔の小麦と現代の小麦
現在、スーパーなどで手に入る小麦粉は大量生産のために品種改良されたり、農薬をつかって栽培されています。
品種改良されていない小麦は「スペルト小麦」や「古代小麦」と呼ばれ、今の小麦に比べると、食物繊維、ビタミン、ミネラルを豊富に含んでおり、栄養価が高いです。
そして、一番の違いは「グルテンの含有量」です。
昔の小麦は、今の小麦に比べてグルテンの含有量がはるかに少ないのです。
まとめ
グルテンは、身体にとって完全に悪い物質ではありません。
昔から、日本人はグルテンを摂取して生活してきました。現在と違うのは、質と量です。
ですので、私たちが健康のためにすることは、グルテンフリー(小麦を完全にカットする)ではなく
質と量に気を付けながらグルテンを摂取していくことなのです。
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